古代文字とは 

私たちが日常使っている漢字。
形と音と意味を持っている、世界の文字の中でもとてもユニークな文字。

それは約3300年前の中国からやってきました。

当時中国で栄えていた殷(殷王朝後期)では、帝王が政治を行うにあたり、事前に神さまにその吉凶を占いによって判断していました。

その占卜に用いた神託の文字を「亀甲獣骨文字」、(きっこうじゅうこつもじ)略して「甲骨文字」(こうこつもじ)といいます。

その時代にいきた人々が、おきた事柄や風景を象形という絵のような記号におきかえたものが神託の文字とされ、亀の甲羅や、鹿の骨に刻まれたのです。
この甲骨文字は、その後いろいろな場所に伝わりながら、歴史と風土の中ですこしずつ形を変えていきます。

太古の昔、口語でしかなかった言葉が初めて「かたち」となりました。
その「かたち」から古代人たちの息吹が感じられ、当時の死生観や自然観が文字から
浮かび上がってきます。

字形は原始的でとても素朴な文字ですが、何千年もまえから、語り継がれた情景は私達のDNAに反応します。

今も、私達はその原始的な「かたち」を祖とした漢字を使って日々の生活を営んでいます。

ふとした瞬間に、文字が運んできた、古代の風を感じてみてください。

自分の名前に流れる 古代のDNAも。

 

 

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